目標12 : 生産者も消費者も、地球の環境と人々の健康を守れるよう、責任ある行動をとろう
私たちが地球上で共有している大切な天然資源をいかに効率的に管理するか。そして、資源から製品を生産し消費した結果生まれる有害な廃棄物や汚染した物質をどのように処理するか。生産者や企業やや消費者一人ひとりが、できるだけ廃棄物を出さないようにすることや、再利用を促すことも大事です。
【日本では】
本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品、いわゆる「食品ロス」の量は2016年度で643万トンでした。ちなみに、日本全国の米の年間収穫量は、農林水産省によると782万トンでした。全国の米の生産量に匹敵する量です。
2009年頃まで増加傾向にあった循環型社会構築に向けた個々人の意識は、2010年頃を境に減少に転じています。3R(Reduce,Reuse,Recyle)の意識を具体的に見ると、3Rの認知度やごみ減量への配慮、グリーン購入に対する意識は減少の一途をたどっています。(令和元年版環境白書より)
持続可能な公共調達に関連して、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の準備・運営段階の調達プロセスにおいても、法令遵守はもちろんのこと、地球温暖化や資源の枯渇、生物多様性の損失などの環境問題、人権・労働問題、不公正な取引等の問題へのインパクトを考慮に入れた調達を行うため、「持続可能性に配慮した調達コード」を策定しています。(公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会HPより)
【世界では】
マテリアルフットプリント(国内最終需要を満たすために消費された天然資源量)が世界全体で急増し、人口増加や経済成長のスピードを上回っています。富裕国の一人当たりマテリアルフットプリント(27トン)は、中所得国(17トン)より60パーセント多く、低所得国(2トン)の13倍です。
廃棄物の発生量が増加し、毎年、生産された食物の約3分の1が廃棄され、その多くが開発途上国のものです。(国連SDGsレポート2019より)
【ゴールのポイント】
経済活動だけでなく、生活サイクル全般で資源利用を減らし、汚染を減らすことで世界全体の利益を増やすことができます。生産者から消費者までサプライチェーンの全ての人が関わることも重要です。先進国では大量の食品ロスが問題で、持続可能な消費とライフスタイルについての消費者教育も重要です。
【私たちにできること】
・食べ物は残さない
・無駄にならないように必要な分だけ買う
・なるべく簡単な包装のものを使う
・使うもの、食べるものの原料や作られ方を調べる。