ＳＤＧｓネットワークやまなし

設立趣旨書

1　趣旨

　世界では未だ約10人に1人が極度の貧困に苦しんでおり、貧困層と富裕層との間の不平等はますます拡大しています。また、気候変動による自然災害の増加など、地球環境の悪化は、世界各地で人々の暮らしに深刻な影響を及ぼしています。
　｢持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）」は「このままでは世界が立ち行かない」という強い危機感のもとで作成され、2015年9月に国際連合の特別サミットにおいて全会一致で採択されました。環境を守りつつ経済を持続可能な形で発展させ、公正で安定した社会を作っていくために、様々な問題を根本的に解決することを目指す、世界共通の17の目標です。途上国だけではなく、日本を含む先進国も目標達成への取り組みが必要です。
　この目標のキーワードは｢誰一人取り残さない」。格差をなくし、最後の一人までが貧困や暴力から解放され、人権が守られている世界を実現すること。それがＳＤＧｓで最も重要視されていることです。
　日本、そしてここ山梨でもＳＤＧｓに関連する課題が山積しています。貧困、食糧、健康や福祉、犯罪、地域の安全、不登校、虐待、人権、環境等に関する問題は連日マスコミによって報道されています。ＳＤＧｓは決して他人事ではなく自分たちの身近な問題です。
Think globally ,Act locally. Think locally,Act globally.という言葉がありますが、世界の問題と身近な地域の問題はつながっています。
　ＳＤＧｓは、国、地方自治体、企業、地域コミュニティ、ＮＧＯやＮＰＯ、そして個人の力を合わせて達成できるものです。将来、子どもたちが安心して暮らすための地球環境、幸せに暮らすための社会環境、争いのない平和な世界の実現に寄与することを目的に、この会を設立することにしました。

2　設立に至るまでの経緯

　ＳＤＧｓについては、数年前からその趣旨に賛同していました。様々な対立がある国際社会において、その利害を超え国際連合でＳＤＧｓが全会一致で採択されたことは画期的なことです。しかし、残念ながら日本、そして山梨においてＳＤＧｓ達成の機運が高まっているかは心許ない状態です。多くの人は、まだＳＤＧｓの言葉さえ知らない状況にあります。
　反面、多くのボランティア団体やＮＰＯ法人が、ＳＤＧｓ達成に向けて努力しています。しかし、その組織内だけの活動にとどまり他の組織との連携協力に至っていないという現状も多く見られます。
　特定非営利活動法人ＳＤＧｓネットワークやまなしでは、それらの組織や団体の活動を紹介したり、連携を図る活動を行いＳＤＧｓへの理解と啓発に努めていきたいと思います。　多くの県民が参加し、山梨の取り組みを全国や世界に発信できるようになることを願っています。

ＳＤＧｓネットワークやまなしの活動

1．ＳＤＧｓ啓発事業

1. 県民・児童生徒・企業・行政・各種団体等に対しＳＤＧｓの理解と啓発の事業を行う。また、そのための資料を作成する。
2. ＥＳＤの推進

2，ＳＤＧｓに関連する活動を行っている組織のネットワーク化を図る事業

1. ＳＤＧｓの目標に沿った活動をしている組織・団体等を洗い出す。
2. 各組織で行っている活動をＳＤＧｓの視点でとらえ直し、その活動がＳＤＧｓの目標とつながっていることを確認し、持続可能な社会の構築のために貢献しているという自負を持ってもらうと同時にお互い協力する関係を作る。
3. ＳＤＧｓ活動を紹介する
   各組織・団体・個人で行っているＳＤＧｓ活動を紹介する。パンフレット、ＳＤＧｓネットアイディアブック、ホームページ等
4. ＳＤＧｓネットワークやまなしの提言や各組織の活動報告や提言などを行う事業　　ＳＤＧｓネットワークやまなしフォーラムや学習会・講演会の開催
5. ＳＤＧｓネットワークやまなしが呼びかける事業

①「海の美しさは陸の美しさから」クリーンキャンペーン。各組織の環境活動を結びつける。
②Ｃ＆Ｇ運動（クリーン＆グリート）の推進
（おもにＡＭ7：00～8：00に家の前や通学路のゴミを拾うと同時に、子どもたちに　挨拶をしながら見守る活動）
　③ＳＤＧｓの目標を達成するための活動

　ＳＤＧｓはイベントではありません。私たち自身、そして子どもたちの命運を左右する大きなチャレンジです。
　多くの人が思っている以上に地球は危機に瀕しています。
｢いつか誰かが解決してくれるだろう｣と何もしない。この現在進行中の無責任が地球を危機においやっています。
　「一人で見る夢は夢で終わるかもしれない、しかしみんなで見る夢は現実だ」を信じ、みんなで行動していきましょう。