目標1 : 地球上のあらゆる形の貧困をなくそう
この目標は、2030年までに、世界中で極度の貧困にある人をなくすこと、様々な次元で貧困ラインを下回っている人の割合を半減させることなどを目指しています。貧困とは、単に収入や資産がないことだけではなく、飢餓・栄養不良、教育や基本的サービスへのアクセス不足、社会的な差別や排除、意思決定からの除外なども含むものです。また、弱い立場にある人たちが、気象変動や災害などの影響をより強くうけることも防ぐ必要があります。
【日本では】
「国民生活基礎調査」によると、全世帯員の相対的貧困率は、2015年には15.7%となりました。年齢別の相対的貧困率を見ると、17歳以下の貧困率(子どもの貧困率)は2015年には13.9%、18~64歳は13.6%、65歳以上(高齢者)は19.6%となっています。(平成29年版厚生労働白書より)。
児童のいる世帯のうち、ひとり親家庭の世帯の割合は上昇傾向にありますが(2017年:7.5%)、ひとり親家庭の平均所得は、他の世帯と比べて大きく下回っており、子供の大学進学率も低い状況にあります(令和元年版子供・若者白書より)
【世界では】
世界の極度の貧困にある人の割合は引き続き減少していますが、そのスピードは減速しています(1990年:36%→2010年:16%→2015年:10%)。このままのペースでは、2030年に極度の貧困で生活している人は6%になると予測され、2030年までに貧困を終わらせるという目標の達成には至りません。世界で1日1.9ドル未満で暮らす7億3600万人のうち、4億1300万人が、紛争や政変の多いサブサハラ・アフリカに住んでいます。また、貧しい人ほど災害の影響を受けやすく、災害によって生じる死者の90%以上が、低所得・中所得国の人々です。
貧困の苦しみを緩和・予防するためには社会保障プログラムが必要ですが、世界人口の55%が十分な社会保障を受けていません。(国連SDGsレポート2019より)
【ゴールのポイント】
経済成長した中国やインドまどでは、数百万人が貧困から抜け出しましたが、アフリカからサハラ砂漠より南の地域では、今でも人口の43%が貧困ライン未満の生活をしています。
今後、気候変動や紛争によって、貧困に陥る人が増えることが心配されています。
【私たちにできること】
・どうして日本でも世界でも貧困があるのか調べる
・貧困状態の暮らしを想像してみる
・世界・日本国内の貧困がどうして起こるのか理由を考えてみる
・困ったときは支援団体などサポートしてくれるところに相談する
・困っている人の助けになれることはないか探す