安全な水とトイレを世界中に

目標6 : だれもが安全な水とトイレを利用できるようにし、自分たちでずっと管理していけるようにしよう

この目標は飲料水、衛生施設、衛生状態を確保するだけではなく、水源の質と持続可能性をめざすものです。
【日本では】
日本は降水量が多く水が豊かな国ですが、河川の流量は一年を通じて変動が大きく、安定的な水利用を可能にするためにダムや堰等の水資源開発施設を建設しています。
これまでにもたびたび渇水が発生し、水道水の断水や減圧給水による生活への影響、工業用水不足 による工場の操業短縮や停止、農作物の成長不良や枯死などの被害が発生してきました。
1970年頃から少雨の年が多くなっており、渇水被害が発生したり、異常少雨と異常多雨の変動が大きくなる傾向も見られます。
日本でダムを建設する際には、比較的降雨の少ない年を利水基準年として選定し、その年の降雨でも必要な水量を供給することが可能となるように計画されていますが、現在運用しているダムの大半は利水基準年を1956年から1975年の間に設定しています。近年渇水が頻発しており、各地で安定的な水の供給が損なわれていることが懸念されています。
わが国の水道普及率は97%を超えていますが、近年ではミネラルウォーターの消費量増大や家庭用浄水器の普及が進むなど、安全でおいしい水に対する関心が高まっています。「安全でおいしい水」を確保するためには、水源となる河川・湖沼等の水質を改善していくことが重要です。(国土交通省HP「日本の水資源の現状と課題」より)
【世界では】
 世界では人口の29%が安全な水を得ることがでいません。毎年200万人以上が下痢症で亡くなっています。主に子どもたちが犠牲となるこの病気の90%が、安全でない水、不十分な衛生環境が原因で起きています。
基本的な衛生サービスへの普遍的なアクセスを達成するだけでも、現在の年間進捗率を2倍にする必要があります。より効率的な水の使用と管理が、水に対する需要の増大、水の安全に対する脅威、そして気候変動によって生じる干ばつや洪水の深刻化に対処するために不可欠です。(国連SDGsレポート2019より)
【ゴールのポイント】
 洪水や干ばつなどの災害が、世界中で水や衛生に関わる大きな被害をもたらしています。20億人以上が暮らす北アフリカ、西アジア、中央アジア、南アジアの国々では、将来、より深刻な水不足になる可能性が高まっています。このような危機に備えるためにも、SDGsでは、「上水」と「下水」の両方に関わる水や衛生の状況の改善を目標にしています。
【私たちにできること】
・自分が食べるもののバーチャルウォーターを考える。
・上下水道について調べてみる。
・諸外国での児童の水くみ労働を調べてみる。